ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業
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事業区分で絞り込み
No.2 新学習指導要領に対応したプラネタリウム学習投映の検討及びコンテンツ制作
実行委員会
新学習指導要領に対応したプラネタリウム学習投映検討・制作実行委員会
中核館
仙台市天文台
事業目的
新学習指導要領において「『主体的・対話的で深い学び』は,1単位時間の授業の中で全てが実現されるものではなく,単元や題材のまとまりの中で,例えば主体的に学習を見通し振り返る場面をどこに設定するか,グループなどで対話する場面をどこに設定するか,学びの深まりを作り出すために,子供が考える場面と教員が教える場面をどのように組み立てるか,といった視点で実現されていくことが求められる。」との記載がある。つまり,博物館におけるプラネタリウム学習投映がどの位置づけになるかを明確に示す必要がある。しかし,プラネタリウム学習投映を明確に規定している文献や研究は見当たらない。そこで本プロジェクトでは,全国各地で行われている学習投映について情報を共有し,その上で学習課程に組み込みやすい学習投映の在り方を検討するとともに,その検討に沿ったプラネタリウム学習コンテンツを制作することを目的とする。
事業概要
全国6か所の博物館におけるプラネタリウム学習投映の共有及びブラッシュアップを行う。それを受け,学習指導要領に対応した学習投映プログラム及びコンテンツを制作する。また,そのプログラムやコンテンツが学習課程の中で,どのように活かせるかも検討し,学校との連携強化を図れるようにする。具体的には,以下の段階を踏んだ事業展開とする。
①各博物館で実施している学習投映の共有及び共通エッセンスの抽出に基づいた展開案の作成(幼児用,小学校4年生用,小学校6年生用,中学生用)と共通ワークシートの作成
②展開案に基づくプラネタリウムプログラム等の制作と投映スキルアップ研修
③制作プログラム等の効果測定基準の検討
実施項目・実施体系
1.共通展開案の検討と作成及び共通ワークシートの作成
(1)共通展開案の検討と作成
①オンライン会議と電子掲示板による各施設の展開案の共有と検討
②学習投映におけるエッセンスヒエラルキーに基づいた各施設の展開案の統合
③エッセンスヒエラルキーに基づく基本展開案の決定
(2)共通ワークシートの作成
①ワークシート原案(盛岡と府中)の整合性の確認と修正
②各博物館の実態との調整
(仙台は別途作成が必須。北九州は利用不可。であることの確認)
③原稿の作成と印刷見積徴収及び発注
2.展開案に基づいたプラネタリウムプログラム及びコンテンツ作成
①基本展開案に入れ込む動画コンテンツを業務委託先に依頼
②基本展開案に基づくベースプログラムを福井(幼児),府中(4 年),盛岡(6 年),
仙台(中学)にて作成
③ベースプログラムを精査するための学習会の実施
④仙台・盛岡・北九州・福井にてベースプログラムの検討会を行い,修正の方向性
の確認
⑤各施設にて,施設の実態に応じたベースプログラム及びコンテンツの修正
3.各施設の利用教育施設への対応
①案内文書の発送
②効果測定をするためのアンケート検討と確定
③予習・復習コンテンツ(非来館団体用も含む)の作成
※さいたま市宇宙劇場向けにリースした機器で作成
実施後の成果・効果等
①6 つの博物館の学習投映をお互いに知ることができ,学習投映のエッセンスの
確認をすることができた。
②6 つの博物館の学習投映を基に,すべての施設で活用可能な学習投映基本プログ
ラム4種(幼児用・小学校4 年生用・小学校6 年生用・中学生用)を作成する
ことができた。
③各博物館にあるプログラム制作用機器とリースした制作用機器(制作用機器を
持たない2 博物館分)を用い,上記で作成した基本プログラムを各施設の実態に
応じたプログラムに変更・変換することができた。
④各博物館の実態に対応したワークシートを作成することができた。
⑤作成したプログラムの概要動画をYouTube にアップし,子どもたちがタブレット
等を使い,予習や復習等で活用できるように準備した。また,来館が難しい学校
等においても活用できるようにした。
⑥開館間もない博物館(北九州市科学館)や,経験値の少ない若手学芸員(主に
さいたま市宇宙劇場と福井市自然史博物館分館の学芸員)に対して,経験値の
多い学芸員による試写会や学習会,制作補助を行うことで,施設間連携を促進
した。