地域課題対応支援事業

年度絞り込み

事業区分で絞り込み

No.39 阿蘇地域の博物館等施設連携による学習機能強化推進事業

No.39 阿蘇地域の博物館等施設連携による学習機能強化推進事業)

実行委員会

阿蘇火山博物館(公益財団法人阿蘇火山博物館久木文化財団)

中核館

阿蘇火山博物館(公益財団法人阿蘇火山博物館久木文化財団)

事業目的

・阿蘇地域において、SDGsの考え方を取り入れ、自然と文化の切り口から環境学習や防災学習に繋げて行く。
・そのために阿蘇の様々な社会教育施設等を連携させて機能強化を図る。
・多くの学校や観光客が活用できるような博物館等の受け皿づくりを進める。
・熊本県内の小中学生に、学校の授業の中で少なくとも1度は阿蘇を訪れてもらうための環境づくりを行う。
・熊本県内の高校生も視野に入れ、ハイレベルな学習にも対応する。

事業概要

阿蘇火山博物館が中核となり、阿蘇地域の博物館などの社会教育施設による「博物館等の機能強化委員会」を立ち上げ、各施設の得意分野の収蔵資料や情報の抽出、阿蘇で学ぶことのできるテーマと学習指導要領の内容との紐づけ等、学校教育の中で使いやすい教材開発のための調査・意見交換を行った。
それらの意見をもとに、3つの学習パッケージを作成した。パッケージ作成にあたっては「機能強化委員会」や「阿蘇から地球を学ぶ」学習パッケージ作成のための委員会を開催、また連携施設との個別の打ち合わせなどを繰り返しながら進めた。また関係者とともに教育関係の研究者、教育委員会の担当者にも協力いただき、有効なアドバイスをいただいた。
さらに、熊本市内の3つの小中学校と学習パッケージ及び阿蘇における博物館等の施設、周辺のフィールドを使った学習活動を実施した。当初計画では学習パッケージを用いた学習と現地での学習を分けていたが、学校側の事情もあり、両者を同時に実施した。学習の実施にあたっては、受け入れ側と学校側との意思の疎通を十分に行うため、メール等で学校側の希望や考えを十分に聴いたうえで実施した。事後には、学校や関係者に対して、次のステップに繋げるためのアンケート調査を行った。

実施項目・実施体系

1.博物館等の機能強化委員会による教材開発のための調査・意見交換
今回の事業推進のため、全体的な観点から議論を行った。講師や委員に加え、現地に詳しいガイドや大学の研究者、教育委員会の方にも加わっていただいた。
コロナの状況も鑑み、リモートも併用して2回実施した。

2.「阿蘇から地球を学ぶ」学習パッケージ作成
それぞれの施設を知るための委員会(現地調査;1回)、内容検討のための委員会(1回)、学習指導要領と紐づけるためのコンテンツ検討を複数回行い、その結果学校でも単独で使えるようにするため、教員の為の解説書や学習例なども作成。
〈作成した学習パッケージ〉
・パッケージ1「阿蘇火山の恵みと防災~カルデラ大噴火がもたらした人々の暮らし」
・パッケージ2「SDGsを学べる阿蘇の草原~草原の活用が護る地球環境~」
・パッケージ3「九州を潤す阿蘇の水~水が育んだ農耕文化~」

3.学習パッケージを活用した授業実施および「阿蘇学習ツアー」試行
・熊本大学教育学部附属小学校6年生(3クラス)2023年2月27日実施
・文徳中学校1年生(1クラス 13名)2023年3月10日実施
・熊本市立砂取小学校5年生(2クラス57名;3班に分けて実施)2023年3月9日実施  
学習活動にあたっては、実施側として委員会を開催(2回)して関係者間で協議、また学校に対しては事前の打ち合わせ、メールでのやり取りを通して学校側の希望を取り入れ、事後のアンケートを実施した。

実施後の成果・効果等

1. 機能強化委員会を実施したことにより、関係機関の連携を深めるとともに、学校や社会に対する社会教育施設としての役割の重要性をこれまで以上に意識することができるようになった。

2. 関係機関の協力により、3つのテーマに分けて学習パッケージを作成した。今後さらに内容を充実化させることによって、様々な機関によって活用されるような効果が期待できる。

3. 今回、熊本市内の3つの小中学校に阿蘇を訪れていただき、子どもたちが阿蘇の自然や文化を柱として防災・減災、地球環境にまで思いを巡らせ、施設等を使って楽しく学ぶことができた。そして、博物館や資料館を使った学びが、学校とはまた違った新しい発見や楽しさがあることを知ってもらえた。  R5年度以降、この成果をさらに広げていくためのシステム構築を進めていく。

事業実績(PDF)

<戻る