地域課題対応支援事業
年度絞り込み
事業区分で絞り込み
No17 野尻湖周辺を活性化する博物館活動事業
実行委員会
野尻湖周辺活性化事業実行委員会
中核館
野尻湖ナウマンゾウ博物館
事業目的
平成27年度に策定された「地域と協働する野尻湖ナウマンゾウ博物館構想」では次の3つの重点課題が示された。①博物館そのものの魅力化、②地域協働の気運づくり、③周辺地域への波及効果。この課題に取り組むため、特に地域住民との協働と地域の活性化に結び付く事業の実施を目的とした。
事業概要
(1)ユニバーサルミュージアム整備事業では外国人やハンディキャップのある方が学び、楽しんでもらえるような博物館のあり方をワークショップを通じて探り、それを「展示ボード」の製作によって具体化し、それを検証する作業を経て、「展示ボード」の設置でより利用しやすい博物館に整備できた。
(2)サテライトミュージアム整備事業は、店舗や宿泊施設の方に、3Dプリンターで製作したナウマンゾウの模型に着色をしてもらい、それぞれの店舗等に展示してもらって、野尻湖をアピールする活性化のツールとして使ってもらうことができた。
(3)3D画像入り収蔵資料データベース整備・活用事業は当館のサポーターである氷河時代案内人に写真撮影をしてもらい、その画像をもとに3D画像を作成してホームページに公開した。さらにその画像を使って中学2年生を対象に授業をおこない、本物の化石に触れなくても、画像を見ながら細部の観察や計測ができることなどを学習してもらい、3D画像の活用方法を開発することができた。
実施項目・実施体系
(1)ユニバーサルミュージアム整備事業
①外国人講師のワークショップ1回目
②外国人講師のワークショップ2回目
③特別支援教育関係者講師のワークショップ1回目
④特別支援教育関係者講師のワークショップ2回目
⑤展示ボード製作、設置
⑥記録集の作成
(2)サテライトミュージアム整備事業
①3Dデータスキャニング
②3Dプリンターによる模型製作
③着色ワークショップ参加者募集
④着色ワークショップの実施
(3)3D画像入り収蔵資料データベース整備・活用事業
①参加者募集
②3D画像撮影講習会
③3D画像撮影会
④3Dデータ作成
⑤ホームページで公開
⑥3D画像による授業
実施後の成果・効果等
(1)ユニバーサルミュージアム整備事業では博物館のサポーターである氷河時代案内人に「展示ボード」を製作してもらった。外国人向けには「ナウマン」や「博物館の沿革」など展示室で紹介していない内容のもの、視覚障がい者向けには、描くと盛り上がるペンでいろいろなゾウの絵を描いたボードを製作してもらい、展示室に設置した。これらの「展示ボード」が展示室での新たな学習につながり、博物館の魅力を高めることになった。
(2)サテライトミュージアム整備事業では、製作できたナウマンゾウの模型は予定よりも少ない5体であったが、店舗や宿泊施設の方に自由な発想で着色してもらい、それをそれぞれの店舗等で展示してもらった。展示したものがSNS等で発信され、野尻湖をアピールする宣伝につながった。また、3Dプリンターで製作したナウマンゾウ模型が活用できることが実証でき、今後も宣伝ツールとして使えることが確認できた。
(3)3D画像入り収蔵資料データベース整備・活用事業では氷河時代案内人に写真撮影をしてもらうことで、地域の人材を活用した事業が実施できた。撮影した写真が3D画像になってホームページで公開されるため、撮影者のモチベーションにもつながった。3D画像を使って中学2年生を対象に理科の化石の授業をおこなったことで、3D画像が授業で活用できることを確認できた。この授業の様子がテレビのニュース番組で放映されたり、新聞記事になったりしたことから、3D画像活用のアピールにもつながった。
事業実績(PDF)