ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業
年度絞り込み
事業区分で絞り込み
No.5 舞鶴市世界記憶遺産を活用した地域づくり未来づくり事業
実行委員会
舞鶴市世界記憶遺産保存活用推進委員会
中核館
舞鶴引揚記念館
事業目的
戦後・海外引揚開始76年が経過するなか「引き揚げ」や「シベリア抑留」の史実の継承、平和の尊さの発信を強化するとともに、国内・外の博物館や大学・高校等の学校教育機関等、多様な関係機関や団体との連携を深め、下記の目標に沿って事業を展開する。
① “世界の記憶”となった舞鶴引揚記念館収蔵資料を活用し「引き揚げ」や「シベリア抑留」の史実の継承、平和の尊さの発信事業を実施する。
② 学校教育等との連携によるアウトリーチ活動を実施し、「次世代への継承」から「次世代による継承」の全国モデルの確立を目指し、「中学生・高校生語り部」の活動の場、学びの場等の創出を強化するとともに学校独自の史実の継承活動の誘導に繋げる。また、舞鶴版SDGsと絡めた特色ある教育旅行としての誘致を強化して取り組む。
③ 国内及び海外の引揚に関連する歴史を有するまちと連携した歴史・地域文化の掘り起こし・地域の歴史の学びの機会の創出を行うとともに、次世代を担う学生同士の交流会を実施し、未来を担う人材育成に繋げる。
④ 国内の大学教育関係者や引揚記念館に訪問された海外からの博物館等関係者や研究者との繋がりを好機として捉え、連携事業として「国際平和未来フォーラム」や「次世代ワークショップ」を開催し、多様な人々や社会との繋がりを創出するともに平和の願いを世界へ発信する。
⑤ コロナ禍においても、地域のグローバル化拠点として、国内外に博物館情報の発信を行うため、SNS等の活用をはじめとして、デジタルコンテンツを充実させる。
事業概要
1. ネットワーク形成と国際ブランド推進事業のための各種行事の開催
(1) 平和関連資料館等との連携による共同交流企画展開催事業
全国交流企画展in東京、大阪(※1(2))と同時開催)
引揚や出征など深い役割を果たしたまちと連携した共同企画展を開催し、引き揚げやシベリア抑留の史実継承を図るとともに、地域の歴史について学ぶ機会等を創出する。
(2) 世界記憶遺産国際ブランドプロモーション事業(※1(1)と同時開催)
交流企画展、次世代ワークショップの開催に合わせ、開催地でプロモーションを実施する。
2. 学校教育等と連携したアウトリーチ活動による「次世代による継承」事業
(1) 次世代ワークショップin 沖縄
昨年度実施した「全国引揚港巡回展in 沖縄」の開催を契機に、沖縄の語り部や琉
球大学の学生と舞鶴市で活動する中高生語り部による「国際平和」等をテーマとしたワー
クショップを開催し、次世代による次世代への継承と人材育成に繋げる。
(2) 首都圏の教員によるモニターツアー開催
コロナ禍によって小中学校、高校の修学旅行の行先もここ2 年間で変化している。
一方、首都圏から京都、大阪方面に向かう修学旅行の行程としては、まだまだ、同じ
関西圏といえども選ばれることはなく、首都圏の教育関係者への情報提供活動が求め
られているなか、首都圏の教員を対象としたモニターツアーを実施し、修学旅行での
行き先の1 つとなることができるかを検証する。
実施項目・実施体系
1. ネットワーク形成と国際ブランド推進事業のための各種行事の開催
(1) 平和関連資料館等との連携による共同交流企画展開催事業
(2) 世界記憶遺産国際ブランドプロモーション事業(※1(1)と同時開催)
2. 学校教育等と連携したアウトリーチ活動による「次世代による継承」事業
(1) 次世代ワークショップin 沖縄
(2) 首都圏の教員によるモニターツアー開催
実施後の成果・効果等
シベリア抑留を題材にした映画「ラーゲリより愛を込めて」の効果もあり、合同企画
展(舞鶴引揚記念館・平和祈念展示資料館合同展示キャラバンin 丸の内)を都心で開催
することで、舞鶴引揚記念館と平和祈念展示資料館両館の展示内容とその存在意義を全
国的に発信できた。
また、舞鶴引揚記念館所属の学生語り部が沖縄において現地の語り部や学生と平和に
ついて考えるワークショップやフィールドワークを通して、次世代による次世代への継
承を行うための人材育成に繋がった。
首都圏の教員を対象とした京都府北部エリアでのモニターツアーでは、各学習コンテ
ンツをまとめて調整できるワンストップの窓口の必要性等の課題が認識できた。
★目標:
学生や若い世代の「次世代による継承」モデルの基盤確立、全国的な認知度向上を目標と
して事業実施する。このため、学校教育等(小・中・高校・大学)と連携したアウトリーチ活
動を積極的に行い、学校を主体とした取り組みの実施に繋げること、学生語り部活動等
への参画者数の増加を目指すとともに、語り部活動の創意工夫を図り「次世代への継
承」から「次世代による継承」の取り組みを強化する。
○ 達成状況:沖縄におけるフィールドワークやワークショップをはじめ、引揚記念館に
おける様々なイベントでの語り部活動や平和学習として来館した市外学校
の生徒たちとの交流により、次世代独自の語り部としてのスキル、モチベ
ーションの向上を図ることができた。
★目標指標
学生語り部の増(前年度比5 人以上)
○ 達成状況:令和2年度24 人→令和3年度30 人(+6 人)→令和4年度末時点35 人
(+5 人)
教育旅行・平和学習等による市外からの新規来館校数の増 (前年度比5 校以上)
○ 達成状況:令和3年度28校→令和4年度15校(-13校)