地域課題対応支援事業

年度絞り込み

事業区分で絞り込み

No.13 京都東山A&S(Art & Science)プロジェクト

No.13 京都東山A&S(Art & Science)プロジェクト)

実行委員会

公益財団法人泉屋博古館

中核館

公益財団法人泉屋博古館

事業目的

現代のテクノロジーを駆使しつつ、中国古代青銅器のさまざまな魅力をアクセスしやすい形で発信し、新しいファン層を開拓すること。そのうえで近隣の京都市動物園と連携し、動物学の視点を取り入れて、アートとサイエンスのコラボレーションを打ち出し、独自性の高い教育普及活動によって地域の「文化ハブ」としての役割を果たす。

事業概要

●一般の来館者にも親しみやすい動物モチーフを切り口とした、中国古代青銅器の特集展示を開催した。
●中国古代青銅器の3D撮影、青銅器の展示室内のVR撮影を実施し、それをもとに魅力的なデジタルコンテンツを制作、オンライン上で公開した。
●京都市動物園と連携し、アートとサイエンスという視点から中国古代青銅器に関連する子供向け教育普及イベント開催、動画制作をおこない、HP上にて公開した。
●京都市動物園とデジタルスタンプラリーを共催した。

実施項目・実施体系

1.動物モチーフをテーマとした中国古代青銅器の特集展示
(1)特集展示・イベントの広報活動
(2)青銅器館内における特集展示の開催
2.中国古代青銅器のデジタルコンテンツ制作
(1)中国古代青銅器の3D撮影・館内VR撮影
  ①青銅器の3D撮影
  ②青銅器館内のVR撮影
(2)デジタルコンテンツ制作・公開
  ①青銅器の公開用の3Dデータ制作
  ②青銅器館内VRの制作
  ③館HPでの公開
3.京都市動物園との共催イベント
(1)子供向け特別鑑賞会
  ①ワークシート制作
(2)クロストーク
  ①クロストーク動画撮影・公開
(3)デジタルスタンプラリー
  ①スマホアプリを利用したスタンプラリーの整備
  ②マーカーの作成・設置

実施後の成果・効果等

特集展示に関しては、当初の目標である入場者数10000名を達成し、定量的にも大きな成果を挙げることができた。また、動物学の視点から中国古代青銅器のデザインを解説するという視点が新鮮であり、新たな見方を得ることができたという感想や、コラボレーション継続を望む声も少なからず寄せられており、中国古代青銅器の難解なイメージを払拭して新たな角度から魅力をわかりやすく紹介するうえで、今回の特集展示は大きな効果があったといえる。

京都市動物園との共催イベントは、特に当館の来館者層のなかで比較的少ない若年層を取り込むうえで大きな効果があり、クロストークの内容を動画として公開したことで、特集展示の内容に対する理解も深まったというアンケート回答も寄せられている。他方、京都市動物園側では親子連れ以外の層に以下にアプローチするかが課題となっていたなか、今回のコラボをきっかけに比較的年齢層の高い来園者が増加したと報告を受けている。単にイベントを共催するだけでなく、双方の展示に異なる角度から光を当て、かつ来館/来園者層を広げるという点において、今回の連携が大きな功を奏したといえよう。 またデジタルスタンプラリーに関しては、参加者数は目標の半数程度にとどまったが、来館者層の変化から見て、若年層の誘引、および回遊性を生み出すというねらいに対して一定の効果を挙げていたと考えられる。以上のように当初の想定通りにいかなかった部分もありながらも、総じてこちらのねらいに対してポジティブな成果・効果が得られているといえる。

事業実績(PDF)

<戻る