地域課題対応支援事業

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No.33 文化財を未来世代へ:博物館連携強化・多様化事業

No.33 文化財を未来世代へ:博物館連携強化・多様化事業)

実行委員会

和歌山県立博物館

中核館

和歌山県立博物館

事業目的

本事業は、人口減少・過疎化・高齢化に直面する地域の文化財盗難を未然に防ぐこと、文化財の未来を担う世代が3Dプリンタ等の先進技術を用いながら地域課題解決に携わる機会を創出すること、またその活動を広域的・汎用的なものとするための基礎を構築することを目的とする。

事業概要

本事業では、大きく2つの取組を行った。1. レプリカ製作事業では、3か所の寺社が所蔵する文化財について、県内高等学校・大学との連携によりレプリカを製作し、生徒とともに地区住民へレプリカを手渡して交流を図った。2. お身代わり仏像製作記録集作製事業では、今年度の製作の全容を詳細に記録し、印刷物および動画(付録DVD)としてまとめた。他の博物館等での実施を検討する材料となるよう、製作に携わった人員や作業期間、具体的な作業工程やその様子を文章・写真・映像によって詳細に記載した。

実施項目・実施体系

1.     レプリカ製作事業

(1)   レプリカの製作

(2)   レプリカ及び原像の展示

(3)   関係者の見学による事業効果の調査

2.     「お身代わり仏像」製作記録集作成事業

(1)   過去記録の収集・聞き取り調査

(2)   工程記録・動画制作

(3)   記録集の編集・印刷・製本・配布

実施後の成果・効果等

レプリカ製作・奉納後には生徒へのアンケートを実施し、製作を通して得た文化財に対する気付きや地区住民との交流による文化継承への意識の変化など、高い教育効果が確かめられた。製作に際しては工程に応じて連携主体を工夫し、文化財複製製作という貴重な機会により多くの未来世代がかかわる製作方法となった。またレプリカの安置に際して地区をあげて神像の遷座祭を開催した事例もあり、連携事業を通して地域の主体と協働した信仰文化の継承が実現した。お身代わり仏像製作記録集編集には今年度初めて連携した教育機関の担当者もにかかわり、初めての取り組みに際して担当者が求める情報を把握し、記録集の内容に反映したため、事業のモデル化のために有益な形で成果をまとめることができた。

事業実績(PDF)

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