MuseumDX(博物館DX)推進事業

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No.2 横山大観でつながるミュージアムDX事業

No.2 横山大観でつながるミュージアムDX事業)

実行委員会

横山大観でつながるミュージアム実行委員会

中核館

横山大観記念館

事業目的

博物館資料の収蔵品データベースの作成を含むデジタル・アーカイブ化とその公開・発信や博物館における業務のDXに、横山大観作品を所蔵している他の美術館、企業、学校等と連携して取り組むことで、博物館の機能強化、資料の公共化やグローバルな発信、国民の創造的活動への活用に資することを目指した。

事業概要

横山大観記念館及び福井県立美術館・大田区立龍子記念館という多様な美術館との連携によって収蔵品データベースの作成を含む、博物館資料のデジタル・アーカイブ化を推進し、文化遺産オンラインへの登録を含む史資料の公開及び活用を進めた。また学芸員等の博物館専門職員等に対する博物館DXに関する人材育成・研修やDXによる学芸員の業務負担軽減化に取り組んだ。

実施項目・実施体系

(1)収蔵品のアーカイヴ化と活用発信
①所蔵品目録のデジタル・アーカイブ化
②デジタル化資料の公開
③文化遺産オンラインへの登録
④湯島小学校での特別授業
⑤検討会議の開催
⑥連携館における所蔵品台帳等の相互確認・打ち合わせ
(2)博物館DXに関する人材育成・研修
①二階堂美術館先進事例研修
②アメリカ先進事例研修

実施後の成果・効果等

近代日本を代表する画家の横山大観は、国内外の多くの美術館や企業、皇室、学校、個人等が所蔵している。一人の画家の作品を通じて連携を実施するというコンセプトはいまだかつて実施されたことがない。横山大観というキーワードで国内外の美術館と連携して行う事業は、閉鎖的で連携が難しいと思われる美術館や博物館のシームレスなつながりを広げて協同して博物館資料のデジタル・アーカイブ化とその公開・発信や、博物館における業務のDXに効果的に取り組むことによって、連携館のブランド価値が向上し、より広範な観客層に対して魅力ある場所として認識されることが期待されるモデルケースとなった。
横山大観記念館所蔵品目録のデジタル・アーカイブ化(書簡等を除く1100点)および文化遺産オンラインでのデジタル化資料(横山大観記念館、福井県立美術館、川端龍子記念館)を150点新規に公開し、ホームページの開設による所蔵品の公開でミュージアムのDX化を進捗させることができた。さらに、湯島小学校での特別授業(5年生57名)や忍岡小学校5年生52名来館授業を実施、デジタル資料の活用を進めた。ミュージアムが地域の文化や歴史、教育に関わる取り組みを行うことで、地域コミュニティへの貢献が強化され、地域社会の一員としての役割を果たすことができた。
本事業のデジタル化研修を通じて、さらに二階堂美術館、ボストンミュージアムとも連携することとなった。一人の画家の作品をデジタル化して公開すること通じて美術館等が業種を超えて博物館DX等の美術館に新たに求められる社会や地域における様々な課題に対応する取組は今後無限大に広がることが期待できる。今後はこれらを活用して新しい展示や展示方法、インタラクティブな体験などが導入されることで、訪問者の興味や関与が高まり、より満足度の高い体験が提供されることが期待される。また、デジタル・アーカイブ化で、日本画という非常に劣化しやすく持ち運ぶことができない作品について、高精彩の画像で講演の実践により、ミュージアムへの訪問意欲の促進に貢献し、今後の収益が増加する可能性ができた。

事業実績(PDF)

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