地域課題対応支援事業
年度絞り込み
事業区分で絞り込み
No.9「古代オリエント」で集まり、つながり、広がる!ミュージアムプロジェクト
実行委員会
古代オリエントをたのしむ実行委員会
中核館
公益財団法人 古代オリエント博物館
事業目的
活動目的を3つに絞る。3つの各活動は独立したものではなく、補完しあっている。
この活動を通して、中核館に人が集まり、新たに人のつながりができ、さらに広がって、新しい多角的な学びの場や交流の場が築かれることを目指す。
1.ユニバーサルミュージアム化のさらなる充実
あらゆる人々(年齢・性別・関心・身体的個人差など)が博物館学習を実践できる場を創成する。既に実施しているユニバーサルデザイン事業を見直し、現状で不足しているサービスを補う。
2.豊島区内のミュージアムとしての役割の強化
豊島区の公立ミュージアムや池袋の商業施設などとのコラボを積極的に行うことで、地域の博物館としての役割を確立する。
3.新しい鑑賞システムの構築とその発信による観光客誘致
ポストコロナ時代に国内外からの観光旅客が訪れる観光名所となるべく、新しいデジタル技術を用いた収蔵資料の鑑賞システムを構築し、WEBなどで広く発信をする。国内外の多くの方に資料の価値や魅力を伝えることで、実物の資料を見に来たいという動機を促す。
事業概要
1.ユニバーサルミュージアム化のさらなる充実
子どもも大人も楽しめるハンズオン展示や、昨年度はじめて実施した視覚障害者向け展示ツアーを定着化させる。現状で未着手の聴覚障害者向けサービスと、子ども向けの多言語化サービスに取り組む。
2.豊島区内のミュージアムとしての役割の強化
地元の博物館として「来館してもらう」ことが第一課題である。例年実施している豊島区内の小中高生への発信に加えて、在住・在勤の地元民へのアピールを積極的に行う。サンシャインシティ内の商業施設との連携や、豊島区内のミュージアムや中央図書館などの文化施設を回遊するイベントを実施する。
3.新しい鑑賞システムの構築とその発信による観光客誘致
ゲームやアニメとのかかわりがある池袋という地域性を生かして、若い世代にアピールできるAR・VRによる鑑賞システムを構築し、これを館内だけでなくWEBでも発信する。館内利用としては新しい地術を用いた身体的障害者への鑑賞システムとしての活用を優先する。既にあるヴァーチャルミュージアムなどを利用して、来館しない状態で資料をより深く知るWEB上の鑑賞システムを構築する。資料の魅力が広く伝わることで、国内外からの来館者が増え、観光拠点となることが最終目的である。
実施項目・実施体系
1.ユニバーサルミュージアム化の充実
(1)ハンズオン教材作成
①連携イベント内容確認、打合せ会議
②ハンズオン教材制作
③ハンズオン展示: 春休み
(2)視覚障害者向けサービスの充実
①視覚障害者向け展示ツアー内容検討会議、②視覚障害者向けWEB頁の制作
③視覚障害者向け展示解説ツアー実施
④視覚障がい者用音声ガイド・展示解説デイジー図書化
(3)聴覚障害向けサービスの開始
①サービス先進事例調査・内容検討会議
②聴覚障害者向け動画(字幕)、音声ガイド用(冊子)作成
(4)多言語化充実
①多言語サービス(大人向け):展示内容WEB発信
②多言語サービス(子ども向け)検討会議
③英語子ども向けワークシート作成
2.豊島区内のミュージアムとしての役割の強化
(1)子ども向けイベント開催
①豊島区小中学校生向け広報・招待チラシ作成、発送
②博物館における子ども向けイベント開催 (豊島区民優先)
③池袋サンシャインシティ内における子ども向けイベントへの参加
(2)豊島区住民、在勤者向けイベント開催
①豊島区住民、在勤者向け広報・招待チラシ配布、ポスター展示
②博物館における大人向けイベント開催(豊島区在住・在勤者優先)
③池袋サンシャインシティ内の施設との連携イベント
(3)豊島区内ミュージアムとの連携
①連携イベント内容確認
②イベント告知、広報・招待チラシ作成・配布
③連携イベント開催
3.新しい鑑賞システムの発信による観光客誘致
(1)AR・VRを用いた展示解説システムの構築
①身体障害者向けのAR先進事例の調査・内容検討会議
②AR・VRを用いた展示解説システム制作、館内利用
③AR・VRを用いた展示解説システムをWEBで公開
(2)所蔵資料のインターネット検索・鑑賞システムの構築
①所蔵資料のWEB上での鑑賞システム内容検討会議
②所蔵資料のWEB上での鑑賞プログラム制作、公開
③WEB鑑賞システムを用いた出張展示解説ツアーと意見交換会
実施後の成果・効果等
1.(1)のハンズオン教材は展示場だけでなく視覚障害者展示ツアーでもおおいに活用できた。(2)の視覚障害者向けサービス充実として無料音声ガイドサービスや4回の展示ツアーを実施し、アンケートでも好評であった。(3)聴覚障害者向けは当館として初の取組であった。利用者を広げるためには告知を徹底する必要が生じた。(4)子ども向け英語表記の地図年表は在日外国人だけでなく、最近増加しつつある観光客の利用にも期待できる。
2.(2)子供むけイベントは館内で3回、サンシャインシティイベントとして5日実施し、子どもがオリエント世界を楽しむ機会を提供できた。(2)大人向けイベントは、特にカフェでのミニ展示やワークショップ、インド舞踊などに若い女性の参加がみられた。サンシャインシティ在勤者への夜間展示ツアー等の参加は170名を超え、想像以上の成果があり、今後につなげたい。(3)豊島区との共同企画としてラリーやプレゼント企画を実施した。区民だけでなく、豊島区役所勤務の方の参加も多く、新たな人のネットワークを築くことができた。
3(1)VRを用いた展示解説のワークショップは年配の方の参加もあった。(2)所蔵資料のインターネット検索・鑑賞システムの構築は会期末の完成となったが春休みゴールデンウィークで多いに活用できる。