令和6年度 ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業
No.1 博物館を中心とした広域連携に基づく民俗資料の魅力発信事業
                実行委員会
東北歴史博物館
中核館
東北歴史博物館
事業目的
知識と技術の共有により県内全域の文化財行政および博物館機能の底上げがなされ、「地域の宝」が掘り起こされることで、市町村の文化的多様性が社会に認知され、民俗資料が持続可能な地域社会を形成するための根拠および素材となることを目的とする。
事業概要
所属の枠を越えて民俗資料を広域的・網羅的に調査研究することで「新たな価値=地域の宝」を掘り起こし、その魅力をデジタルアーカイブ、リレー講座、体験型のイベント、特別展・企画展の形で社会に発信してゆくもの。本事業は3年計画の1年目として、県内自治体の民俗専門職員14名が連携して実務を担当した。
実施項目・実施体系
1.協議会の運営
① 協議会会議の開催
② 共同調査会の実施
2.調査研究
① 資料調査にかかる協議
② 文献調査
③ 資料調査
④ 行政調査記録のスキャン
⑤ データベース構築
3.デジタルアーカイブ
① 撮影資料・方法協議
② 業者による巡回撮影
③ 博物館・自治体による撮影
④ デジタルアーカイブ準備・公開
⑤ 公開告知
4.教育普及
① リレー講座告知
② リレー講座実施
5.企画展示
① 展示体制・構成協議
② 展示開催告知
③ 展示資料選定・借用
実施後の成果・効果等
1① 協議会会議の開催により、本事業の目指すべき方向性が確認された。
                            【成果物1】協議会会議録
1② 共同調査会を3回実施したことで、各収蔵庫資料の特徴や課題が明らかになった。
                          【成果物2】コメントペーパー       
2①~③ 所属の枠を越えて県内各地の収蔵資料が調査されたことで、15のテーマについて、研究の進展がみられた。            【成果物3】調査研究レポート
2④ 過去の行政調査資料12000枚以上がスキャンされ、個人情報保護処理が完了したものについてはWEB上で公開された。これにより誰もが半世紀以上前の調査データを閲覧できるようになった。           【成果物4】スキャン対象資料リスト                                                                     
2⑤ 民俗資料の専門家の指導助言を受けつつ、新たな分類項目を追加したデータベースを構築した。                          【成果物5】分類項目一覧
3① 人・時・場所を問わず同じ質の写真撮影が可能になるような撮影基準を定め、特に200件の資料については具体的な撮影状況を記録し、写真と併せて公開した。
                     【成果物6】撮影マニュアル・撮影基準表
3②③ 県内11箇所1000件以上の民俗資料を3300カット以上写真撮影した。
                            【成果物7】撮影資料一覧
3④ デジタルアーカイブ「宮城の民具」と題して、撮影した写真をWEB上で公開した。                            【成果物8】TOP画面とURL
3⑤デジタルアーカイブの成果を告知するためのパネルを作成し、県内5会場でパネル展を開催した。                   【成果物9】展示パネルと会場の様子
4①②調査研究成果を踏まえた講座を3回実施し、計112人が聴講した。
                          【成果物10】演題と聴講者数                 
5①展示体制および構成について協議し、令和7年度秋に県内7会場で同時期開催企画展を実施することを決定した。             【成果物11】開催会場と展示名
5②展示開催予告チラシを作成し、県内小学校ならびに宮城県連合小・中学校教育研究会社会科部会へ送付した。                  【成果物12】予告チラシ
5③ネットワークを生かした情報交換がなされ、幅広い視野で展示資料の検討がなされた。