令和6年度 ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業
No.6 美術館・博物館の夜間活用による新たな価値創出事業
                実行委員会
ナイトミュージアムKANSAI実行委員会
中核館
京都市京セラ美術館
事業目的
新規顧客層の開拓と、博物館・美術館のナイトコンテンツとしての確立を目指す。特に、来館頻度の低い関西エリアの20~40代と、夜間利用を希望する外国人旅行者を主要ターゲットとする。
事業概要
1.ビジネスパーソン、子育て世代など、20~40代向け企画の実施
 ✓ビジネスパーソンや親子連れが美術館等を気軽に利用できるようにする。
 ✓来訪者のアート(芸術文化)への関心が高まる。
 ✓新たな顧客層開拓により、多くの市民が美術館等への愛着を深め、美術館等の経営基盤が安定する。
 ✓美術館等が地域の教育・人材育成の拠点としての機能を高め、社会に欠かせないものとして発展する。
2.インバウンドをはじめとする観光客向け企画の実施
 ✓美術館等の夜間開館が夜間の観光コンテンツとして定着し、高い経済効果を生み出す。
 ✓新たな顧客層の開拓により、美術館等の経営基盤が安定する。
 ✓美術館等が周辺施設との関係性を深め、新たな文化的価値を創出する。
 ✓大阪・関西万博に伴い生み出される観光需要の新たな受け皿となる。
3.ネットワークを活かしたPRの実施
 ✓夜間開館の認知度が向上し、関西の夜の過ごし方のコンテンツとして確立する。
 ✓関西の文化芸術団体と経済界の交流が促進され、新たな文化的・経済的価値の創出に繋がる。
 ✓美術館等が、周辺施設も含めた「街」としての魅力向上における中核施設として発展する。
4.ノウハウ共有、企画実施結果の調査分析
 ✓美術館・博物館の相互の連携が強化され、効率的・効果的な運営や、新たな事業展開が促進される。
 ✓関西がナイトタイムエコノミーや夜の新たな価値創出の先進地として認知される。
 ✓日本の特徴を踏まえた、独自の美術館等の夜間活用の在り方が、関西から全国展開する。
実施項目・実施体系
1.ビジネスパーソン、子育て世代など、20~40代向け企画の実施
 (1)夜間延長開館(京市美、文博)
 (2)ビジネスパーソン向け夜の鑑賞プログラム(滋賀県美)
 (3)土曜日の夜はご家族やお友達と感想を共有しよう!(京市美) 他
2.インバウンドをはじめとする観光客向け企画の実施
 (1)特別ライトアップ(京市美)
 (2)ナイトギャラリートーク※一部翻訳付き開催(文博)
 (3)鑑賞ワークショップ(文博) 他
3.ネットワークを活かしたPRの実施
 (1)メディア露出、駅広告配架
 (2)デジタルマップ整備
4.ノウハウ共有、企画実施結果の調査分析
 (1)定例会実施によるノウハウ共有
 (2)夜間開館実施団体へのヒアリング実施(東京都歴史文化財団、広島県立美術館、ひろしま美術館、徳川美術館)
 (3)夜間開館イベントの視察(広島県立美術館)
実施後の成果・効果等
1.ビジネスパーソン、子育て世代など、20~40代向け企画の実施
新規来訪者を目標値とする20%以上確保するとともに、アンケート回答者の90%以上が再来訪意欲を示されるなど次年度以降のリピーター確保に貢献した。
2.インバウンドをはじめとする観光客向け企画の実施
観光客向けのイベントでは目標値を超える7,303人の来館者を確保し、また89%以上の来館者が企画に対して満足とアンケートに回答いただけた。
3.ネットワークを活かしたPRの実施
参画館や関係団体のネットワークを活かして、目標値を超える8件のコラボ企画を実施するとともに、目標値である10件のメディア露出を達成した。また、近隣施設のデジタルマップ掲載件数197件を達成する等、美術館・博物館以外との連携を増やし、今後のPR体制を整備した。
4.ノウハウ共有、企画実施結果の調査分析
複数の館が参画することで各地域や運営方法ごとの課題を共有するとともに、他都市の夜間開館を行っている団体のヒアリング、イベント視察を行うことで、次年度以降の夜間開館実施へのノウハウを整理した。